PowerOfEvil (パワー・オブ・イービル)の歩み Part 2 ― 伝説のPoppyゲーム
今注目のプロプレイヤー、PowerOfEvilの紹介エントリ Part2です。PowerOfEvilは現在Origenに移籍して、2015年IEMで優勝を果たしましたが、本エントリシリーズでは彼の元チームのUOLの時代から、彼の過去を追っていきます。
前回のエントリのPart 1では、PoEのライバル、FebivenやAlexIchとの戦いが中心でしたが、今回のエントリのPart 2ではPoEの話題は少なく、UOLのLCS昇格戦と、ジャングラーの話が中心になります。
LCS昇格戦:UOL vs Millenium―伝説のPoppyゲーム
UOLは、昇格戦でLCSチームのMilleniumとあたります。UOLにとってはLCSへの昇格を賭けた、MilleniumにとってはLCSへの保留をかけた、両者にとって泣いても笑っても一回きりの真剣勝負のマッチです。
MilleniumはLCSの底辺チームとはいえMIDのKerpは要注意です。アサシン使いとして定評があり、EUの週間MVPにも選出されるほどでした。
1ゲーム目 > KerpのFizzにボコられて、0-1
2ゲーム目 > KerpのTalonにボコられて、0-2
UOLはあっさり2連敗してしまいました。このゲームをリアルタイムで観戦していた私としては、なんでアサシンBANしないんだよ、と歯がゆい気持ちがありました。
そして3ゲーム目。もうUOLには後がありません。ラストピックのTOPは、MaokaiかIreliaあたりをピックするのかと思いきや、UOLがピックしたチャンピオンはなんとPoppy(Rework前)でした。
実況キャスター陣も驚きのピック。誰しもが、「連敗して頭おかしくなったのか?」と思わざるを得ませんでした。LCSはソロキューじゃねえんだよ。
でも、以前もSwain TOPで活躍していたViziのことだから、Viziならきっとなんとかしてくれる、のかもしれません。
なんとかしてくれました!
まさかのポッピー無双で、UOLがGame3を制します。
3ゲーム目のポッピーで流れを引き寄せたUOLは、そのあと3連勝してシリーズを制します。4ゲーム目はPoEのOriannaで無双しました。5ゲーム目はMILがブリッツサポートの奇策に出ましたが、本来の自分を見失った姿に過ぎず、難なく対処されて終わります。
こうして、PowerOfEvil率いるUOLはメジャーリーグであるLCSに昇格したのでした。
ポッピーで大勝利したことはDailydotの記事にもなりました。
www.dailydot.com
2014世界大会―チャレンジャーから世界へ!
対MILの昇格戦が行われたのは2014年9月上旬のことで、9月中旬からシーズン4の世界大会が始まりました。EUリージョンからは、Fnatic、Alliance、SKGamingの3チームが予選会場の台湾(またはシンガポール等)に向かいました。
EU代表のSK GamingのジャングラーSvenskeren(現TSM)が現地IGNを"TaipeiChingChong"という、台湾をバカにするものにしたがために、台湾コミュニティで大炎上。Svenskerenは最初の3ゲームの出場停止処分を受けてしまいます。
そこで白羽の矢が立ったのが、UOLのジャングラーGiliusです。そう、彼はSK Gamingの補欠もかねていたのでした。チャレンジャーシリーズ昇格のあと、LOLプレイヤー憧れの的の世界大会の舞台へ。まさにシンデレラストーリーです。
しかし、彼のパフォーマンスは惨憺たるもので、世界の笑いものになってしまいました。失礼ながら、そもそもチャレンジャーシリーズでも酷いプレイ内容でしたし、私としては驚きはなく、やっぱり、という感じでした。プレッシャーに弱いのかもしれません。
世界大会から落胆して帰ったあと、Giliusを待ち受けていたのは「UOLから解雇」のニュースでした。Giliusはクビになり、Kikisというジャングラーが新しくUOLに加入してしまったのです。
チャレンジャーシリーズ>世界大会>解雇
わずか一ヶ月の間で、Giliusは一気にプロの世界を駆け抜けました。
こうしてUOLのロスターが確定し、このロスターで来たる2014IEM、2015LCSに臨むことになるのでした。
LOLノート先生の次エントリ(Part 3)にご期待ください!