【プロプレイヤー名鑑】PowerOfEvil (パワー・オブ・イービル)の歩み Part 1
先日EU(ヨーロッパ)の強豪チームOrigenへの移籍が決まった、いま注目のプロプレイヤー、PowerOfEvilの紹介エントリです。彼がチャレンジャーチームからLCSへと駆け上がってきた経歴を、数々のエピソードを交えながら、紹介したいと思います。
- 名前:PowerOfEvil (パワー・オブ・イービル)
- ロール: MID
- 国籍:ドイツ
- 年齢:18 (1997生)
- 所属チーム:Unicorns Of Love → Origen移籍 (2015.11)
- 象徴的なチャンプ:Cassiopeia、Syndra、Orianna
- 特にカシオペア使いとして有名!
はじまりは、家族みんなとのノマ専から
www.youtube.com
(Riot公式のPowerOfEvilのスポットライト動画)
『(PoEが)LOLをプレイしたはじめたきっかけは、兄とその友達たちと一緒に遊びはじめたことでした。叔父もゲーマーで、皆でわいわいノーマルゲームを楽しくプレイしていました。ノーマルで1000ゲームほどプレイしたあと、ランク戦を始めました。上に上がるために、ソロキュープレイヤー達でチームを作り、ダイヤモンドに上がり、そして私達(兄とPoE)はチャレンジャーに到達できました。』
『(兄は)学業で忙しくなり、あまりプレイ時間が取れなくなりましたが、Tristan(PoE)は数々のチームからの誘いもあり、いくつかのチームでプレイしたあと、Unicorns of Love (UOL)でプレイするようになりました。』
ゲーマーの叔父『Tristan (PoE)のことを誇りに思う。いつも試合を観戦して(応援して)いる。』
2014 チャレンジャーシリーズ H2K Fevibenとの戦い
PoEが加入したチャレンジャーチームUOLの目標は、チャレンジャーシリーズ(二軍戦のような下位リーグ)を勝ち抜き、LCS(メジャーリーグのようなもの)のスポットを勝ち取ることです。システム的に下位リーグ扱いとはいえ、チャレンジャーシリーズはLCS同様に非常にハイレベルなものです。
UOLは2014年のこのチャレンジャーシリーズトーナメントを勝ち進み、セミファイナルでFebiven擁するH2Kと対峙します。
Febivenは、いまはFnaticのMIDプレイヤーとして有名ですが、当時はH2KのMIDプレイヤーでした。
またH2Kのサポートは、最近TSMに加入したKaSingです。
FebivenやHjarnanにキャリーされて、UOLは0-3で負けてしまいます。そしてH2Kはこのトーナメントで優勝しました。(余談ですが、LCS昇格も決めた後、FebivenはFnaticに移籍します。H2K側はこのpoaching(引き抜き)にたいして抗議をしていました)。
2014 チャレンジャーシリーズ NiP AlexIchとの戦い
セミファイナルでH2Kに負けてしまいましたが、UOLにはまだチャンスが残っていました。上位3チームまでがLCS昇格戦へと進むことができるため、セミファイナルの負けチーム同士での3位決定戦が行われるためです。
3位決定戦の相手は、超有名プレイヤーのAlexIchを擁するNinja In Pyajama (NiP)です。
AlexIchはシーズン2の世界大会優勝候補チームのM5で活躍した後、シーズン3ではGambitのチームの柱となり、EUリージョンのオールスターにも選抜されました。
しかし、大会前に事件があり、歴史が動きました。
なんと、この大会の手前で、NiPロスターのMIDのNukeduck(現ROCCAT)と、サポートのMithy(現Origen)の2名が、ToxicBehavior(マナーの悪い行為)が原因で、Riot公式から出場権利を剥奪されてしまったのです。特にMithyはAFKの常習犯で、EUリージョンでも上位1%のレポートされっぷりだったそうです。
www.gosugamers.net
Mithyはなんとなくビジュアル的にもtoxicそうなオーラは出ていますw
さて、この出場停止処分を受けて、NiPのロスターは急遽変更されて、TOPのAlexIchがMIDに移り、CabochardがTOPになりました。NiP側にはそんなドタバタがありましたが、以前としてUOLにとっては強敵でした。
結果は・・・3-0でUOLが勝ちました!このマッチでは、PoEが魅せてくれました。十八番チャンプのOriannaなどで、あのAlexIch相手にソロキルを何度も取る活躍ぶりで、AlexIchを倒したプレイヤーとしてPoEの株が上がりました(※ただ、UOLのジャングラーがAlexを狙い撃ちしていた節もあります)
いやはや、おそらく、このNukeduckとMithyの事件がなければ、本来NiPが優勝していただろうトーナメントだったと思います。Alexからすると、まったくもって迷惑な話で、このNiP vs UOL戦のあと、海外フォーラムではAlexIchへの同情コメントが多数寄せられていました。
この出場停止事件があったがために、FebivenのH2Kが優勝して、PoEのUOLもLCS昇格戦へと進み、NiPが脱落して、失意のAlexIchはNAへと移るという事態になったのでした。ほんとMithyのアホがやらかしてくれましたw
AlexIchには同情せざるを得ませんが、本エントリの主人公のPowerOfEvilのUOLとしては幸運であったと思います。
(つづく)