プロチームのコーチによるパッチ5.22の考察―OPアイテムやビルド、マスタリーなど(Feat. Scarra) Part 1
元CLGのコーチで、現在アナリストデスクなどに度々登場するScarra氏によるパッチ5.22の考察・総評動画が公開されています。5.22のパッチの重要なポイントが率直にまとめられていて、非常に面白かったため紹介してみます。
非常に長くなってしまうので、いくつかのエントリに分けて紹介していきますね。正確な訳出をするのは時間がかかるうえに、冗長で読みづらくなってしまうため、要約のような形で以下まとめます。
要約:プロチームのコーチによるパッチ5.22の考察(Feat. Scarra) Part 1
Scarra『それでは、5.22について語りたいと思います。』
以前のゲームは、私の場合は32-38分程度だったが、今は20-25分か、それか25-30分程度で、5分以上もゲーム時間が短くなった。すぐにスノーボールが始まり、巻き返しは非常に難しく、従来のLateゲームというものが無くなってしまった。
Riotが序盤にフォーカスしたゲームにしようとしているのなら、別にそのコンセプト自体はそれほど悪いものではない。しかし、そこに至る手法は問題だ。
序盤でゲームが決まってしまう要素の1つとして、タワーへのダメージが大きすぎることがある。ADのタワーへのダメージを減らし、APやタンクであってもタワーにダメージをあたえという発想のはずが、チャンプに依らず、誰でもタワーが簡単に取れるようになった。
今はレベル8や10ぐらいの時点で、1人でタワーを2つ取れたりする。こんなことは以前は不可能だった。
オブジェクティブの重要性が高すぎる。RiftHeraldやドラゴンなど、オブジェクティブをどんどん取っていくゲームになった。もう少しゲームのペースを遅くするほうが、健全なゲームプレイになると思う。今のテンポはあまりに速すぎて、スタートダッシュゲーム(Early Centric)になってしまっている。
次にアイテムの話をしよう。最も問題のある、あまりにも強すぎるアイテムは、Guinsoo Ragebladeだ。
このアイテムはコストパフォーマンスがあまりにも良すぎる。JaxやKayleのようなハイブリッド向けの、ニッチなアイテムがあるのは良いことだと思う。しかし、Ragebladeのコスパが良すぎるため、ハイブリッドではないチャンプでさえもRagebladeを組むようになってきている。
例えばIreliaもRagebladeを組むようになってきている。APの必要性に関わらず、Ragebladeのスタックが全部たまったときはもちろん、半分以上溜まった時点で、AS面でコスパが良すぎるからだ。
このアイテムは弱体化が必要である、としかいえない。
(ShivもFirecannonも)個別にアイテムを見ると、大して良いアイテムではないかもしれない。でも、この2つを組み合わせたとき、AAの間で突然発生するパワースパイクはあまりに大きすぎる。同じ仕組みでパッシブがチャージされて、同じタイミングでパッシブ効果が発動する仕組みのため、超パワフルなバーストダメージが生まれてしまうのだ。
このPassiveは、UniquePassiveに変更してどちらか1つだけを選択できるようにほうが良いのではないか。いや、クリティカル率を上げるアイテムの選択肢が狭まるため、あまりいいアイデアないかもしれない。いやでも、ハリケーンやPDなどのビルドのチョイスが生まれて良いのかも?
ともかく、この2つのアイテムの組み合わせは今ちょっと強すぎる。(チャンプの)最たる例はASで大きくスケールできるVayneだろう。
www.youtube.com
元ネタ動画