LOLノート | リーグオブレジェンド攻略ブログ

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Xpecial選手のインタビュー『間違いなく、僕は再びNA最強のサポートと呼ばれるだろう。』 前編

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DailydotのXpecial氏のインタビューを日本語で紹介します。インタビューは2016年4月上旬、Xpecial氏の所属するCSチームのApexGamingがCSシリーズのチャンピオンになったときのものです。

インタビューの内容は、勝利の喜びを語るものではありません。Xpecial選手のプロプレイヤーとしての葛藤や、今後の目標が語られるというものです。

かつてNA最強サポートとして世間から賞賛された、ベテランであるXpecial選手でしたが、LCSチームのTeamLiquidから解雇されてしまい、今期は二軍相当のCSチームのApexGamingで再スタートすることになりました。自信家のXpecial選手にとっては、メンタル面でも大変なスプリットであっただろうと思います。

内容的にすごく面白かったので紹介したいと思い、頑張って翻訳してみました。相当長いインタビューなので、前編、後編とでエントリを分けます。

www.dailydot.com

Xpecial選手のインタビュー『間違いなく、僕は再びNA最強のサポートと呼ばれるだろう。』 前編

――CSのチャンピオンになった今の気持ちは?

実は別にどうってことないって気持ちなんだ。僕は「よし、チャンピオンになってやろうぜ!」みたいな意気込みでCSに来たわけではない。LCS入りのためにここに居るのであって、CSで勝つことは目的のための1つのステップだからね。

僕は3-0にしたかった。3-0にできていれば、昇格戦で対峙するすべてのチームに対して、強いメッセージになったはずだ。でも、3-1も十分良いと思うし、満足している。総合的に見て、いいプレイができたからね。第一ゲームはややグダグダで、第二ゲームはさらに悪くなってしまった。でも、第三と第四ゲームは非常に上手くいった。チームとして良いプレイができたし、チームメンバー同士には信頼関係がある。たまに失敗することもあるけど、少なくとも勝つことができた。

――誰だってたまには失敗するものさ

その通り。

――LCSでプレイすることに比べて、CSでプレイしてみての感想は?

意外にも、とても大変だった。今期のCSチームは当初僕が予想していたよりもずっと強かったんだ。たくさんのチームが、LCSの下位チームぐらいの実力があるし、中にはLCS内でも強豪になるだろうチームもある。例えばOhqがそうだ。僕たちは良い結果を出せたと思う。この結果こそが僕が想定して望んでいたもので、実際にそれを掴むことができたので、その点では嬉しい。

――CSシリーズでプレイするのは個人的につらかったかな?ここでプレイすることになるとは全く思っていなかっただろうし。

そうだね。CSシリーズでプレイすることになるとは思っていなかった。もう目的から考えるようにするしかなかった。僕はLCSの弱小チームには入りたくなかった。脱落する、プレイオフに残れない、世界大会にもいけない。そんなのはゴメンだったんだ。色々考えた結果、世界大会に出場するために一番確率が高いのは、オファーをくれたチームの中ではApexであると思ったんだ。

僕のパフォーマンスは世間からは不当に低く評価されてしまっていたようで、オファーのレベルの低さにはショックを受けたよ。でも同時に、チャレンジも悪くないと思った。彼らが間違っていることを証明できるかどうかの、自分自身へのチャレンジは望むところだ。今もそのプロセスの最中に過ぎないのだけど、このスプリットは自分はいいプレイができたと思う。

――Apexに入った目的は世界大会出場であって、今シーズンに良いチームに在籍したかったからではない?

世界大会に出場するには、良いチームでなくてはならないよ。僕はApexがベストなチームであり、可能性としてもベストだと思ったんだ。CSシリーズにいたおかげで、僕自身の課題により時間をかけて取り組むことができた。例えば、ショットコールだ。僕はずっとショットコールには苦戦してきた。それは苦手だからではなく、経験が無かったから。今までその経験を積むことのできる、いい機会に恵まれてこなかった。たいてい僕はショットコールにこだわることはなく、チームの誰かにやってもらえば良いのだから、他に誰かやりたい人がいれば、その人がやっていた。でも、このチームでは、僕がやる、と声を上げた。やらせてくれ、と。

たくさん失敗もしたけど、かなり良くなった。チームが根気強く手伝ってくれたおかげでもある。僕たちはチームとして強くなることができた。

――オフシーズン中に、希望に合うオファーが得られなかったと言っていたよね?過小評価されているといっていたけど、それは目覚ましのように、何か君のプレイに足りていないものがあるという、気づきを与えるものになったかな?このことをどう受け止めた?

2つの大きなポイントがある。1つ目の大きなポイントは、情報公開のされ方であって、リークされてしまったことだ。Dom (Iwilldominate選手)が友達に話したからで、僕にとっては都合が悪いものだった。このせいで公開時から論調がネガティブになった。

それ以前は、僕は引退して、幕を引くことを考えていた。辞めてしまおう。こんなクソなPR劇のようなものには付き合ってられないし、辞めてしまおう、と。でも、僕に対するネガティブな記事を見て、僕は、おいおい、なぜみんなして僕がバッドプレイヤーだと言っているんだ?なぜ、僕がチームから嫌われたと言っているんだ?本当のところは、一部のプレイヤーが僕のスキルが十分で無いと思っていただけじゃないか?当然、僕はイライラした。実に不愉快だったんだけど、もはや辞めるつもりでいたんだよ。でも、この件のせいで、よし分かった、戻ってみせようと決意したんだ。僕を呼び込みたいチームはどこだ?僕に興味を示すチームはほとんどなかった。僕は、オーケー、よし分かった、と。それなら僕はこのチームに入って、このチームを強くして、LCS入りして、ガキどもをやっつけてやる。

――ガキどもをやっつける、だって?

きっと、ね。

――相当ショットコールの練習をしたようだけど、CSシリーズでの体験を通して、他に何か学んだことは?

CSシリーズを通しての最大の学びは、もっとマクロに、チーム全体でマップ上のプレイをすることだった。どう呼ぶかはさておき、[Saintvicious選手]がその点で大きく引っ張ってくれた。最初はレーン重視の形だった。レーニングに勝ち、ゲームに勝つ。簡単なことさ。コミュニケーションはいらない。自分のレーンで圧勝する、他のレーンに足を運ぶ、そのレーンでも圧勝する。すごく簡単なことさ。

でもSaintは僕らにこれを許さなかった。彼は僕らに不利なピックをさせて、不利なマッチアップをさせた。マップを活かしたプレイをしないといけないぞ。2vs1の状況でも正しくプレイしろよってね。これがすごくためになった。Saintは実はすごいプレイヤーだ。ネガティブな評判を多々受けてる彼だが、彼は本当に素晴らしいコーチだった。僕は彼からたくさんのことを学ぶことができた。

常に気が合うというわけではなく、彼とは数え切れないぐらい議論を戦わせた。ピックについて、チャンピオンについて、ゲームプレイの方法論について。でも、トータルでいえば、僕は彼のことをとても尊敬している。彼は多くのことを教えてくれたし、僕も彼に多くを教えたと思う。チームとして、皆お互いに教え合った。

――君とSaintは2人ともすぐに怒る性格だという評判があるようだけど、その点は問題にならなかったかい?

彼よりも僕のほうがずっと怒りっぽいと思うよ。僕はかなり攻撃的だからね。僕は、自分の論点を通そうとする。すごく頑固になることもある。僕についてよく語られる「受動的な攻撃性」ってのは、当時から100%正確な表現とは思っていなかったけど、今はまったく不正確だ。

思うに、今の僕はやや攻撃的すぎるぐらいだ。ちょっと落ち着ける必要があるかもしれないんだけど、うん、・・・(笑い)・・・、そうだね、この数年で僕はリーグオブレジェンドに対してさらに怒るようになった。ソロキューでもスクリムでも、すごく、すごく、・・・いや、僕は禅でも始めるべきだな。

――引退を考えたって?

うーん。

――引退する決断をせず、少し禅でもってことになったのはどうして?

そうだね。僕はゲームをプレイしたかった。プレイするのが好きなんだ。ただ、他のチームに入り、また努力して登っていくことについて分からなかった。復帰するのが、すごく長い道のりに思えた。でも、たくさんの人に挑発された。この下手糞、ここから出て行けよ、ってね。そのせいで、それは違う、僕は下手糞じゃない、そこに行ってやる、と思ったんだ。そんな風に僕は受け取ったんだよ。もっと努力して、辞めずに続けて、取り組むべき課題に取り組み上達しよう、と思うようになった。

――NAのベストサポートと呼ばれる日がまた来ると思う?

たぶん。いや、ここまで来たらもう必然的にそうなると思う。

後編につづく